FACT CHECK

『百聞は、一見にしかず』という諺(ことわざ)があります。

昨今は、TV・ラジオ・新聞・雑誌・書籍をはじめとする一般メディア、及びインターネット上のSNS等から情報を収集し、且つ自らも発信出来る、という便利な世の中になりました。

反面、その真偽について直接自分で確かめる事をせずに、そのまま垂れ流す “受け売り” が散見されるということも、また事実です。

こういった事象の背景には、クッキーを用いたターゲティング広告にみられる、Webサイト運営側のアルゴリズムの誘導から始まる、受け手の “認知バイアス” も影響しているように思われます。

かつて世間を騒がせた “Qアノン” に代表される、いわゆる “陰謀論” や “カルト” にハマり、自らも情報の発信者として誤情報(デマ)を拡散するも、当の本人はその自覚が無く、今も尚、マインドコントロールに苛まれ、慢心に溺れている隣人を見るにつけ、私自らの無力を痛感しておりますところでございます。

我々が日々受け取る情報の中には、“フェイク” や “フィクション” が混在しているという事実を再認識する必要があると感じています。

特に “ X(旧Twitter)” や “ユーチューブ(YouTube)” など、SNSや動画サイトに多く見受けられる現象です。そこには、政治的な世論誘導に悪用されるケースも多々見受けられます。

この度の震災に関する情報の中には、インプ稼ぎや登録者数増加を狙う我田引水型、愉快犯的な偽情報の発信といった、意図的で悪質なものも散見されました。

正義感が強く真摯に物事を受け止める人達が、自らが発信した誤情報により、被災地を混乱させたり、人々を傷付けるといったことは、極めて不幸な現象と感じます。

大切な事は、事実の確認=『Fact Check』ではないでしょうか。

複数の異なる情報ソースによる検証も有効かと思われます。

受信した情報を鵜呑みにせずに、自分の頭(思考)で再度検証することが最も大切なことではないでしょうか。

情報を発信する際には、その行為に対する覚悟と共に、それ相応の責任が問われます。

根拠・裏付けの無い情報は、その段階においては、あくまでも“噂”に過ぎません。

概要としての ‘’説‘’ であり、‘’論‘’ であるという言葉の域を出るものではございません。

事実確認が得られない段階に於けるそれらは、‘’情報“ という言葉には値しない、無責任な‘’放言“ に過ぎません。デマの拡散は、加害行為(犯罪)に等しいと私は考えます。

わたしは、あなた、そしてあなたの大切な人が、加害者となる事を、決して望みません。